探偵とは何をする人?仕事内容、弁護士・警察・興信所との違いを解説

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  • 探偵ってどんな仕事をしている人?
  • 探偵と興信所との違いは?
  • 探偵の実態を知りたい
  • 探偵になるには試験・資格が必要?
  • 悪質業者かどうかの見極め方を教えて

この記事ではこのような疑問、お悩みにお応えします。

皆さんは「探偵」と聞いて、一番に何をイメージされますか?ある有名キャラクター?、それとも、シャーロックホームズ?、といったところでしょうか?とにかく探偵と聞くと、「怖い」、「何やっているか知らない」などダークなイメージを持たれている方も多いと思います。

そこで、この記事では、探偵の仕事内容や弁護士・警察・行政書士・興信所との違い、探偵の実態について解説させていただきたいと思います。この記事を読んで、探偵をもっと身近に感じていただければ幸いです。

探偵とは何をする人?

探偵(業務)の仕事内容は探偵業法(正式名称、探偵業の業務の適正化に関する法律)2条1項に規定されています。

(定義)

第二条 この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み尾行張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

これによると、探偵の仕事内容は、「特定人の所在又は行動についての情報の収集(①)」、①の依頼を目的とした「「聞き込み」、「尾行」、「張込み」(②)」であることがわかります。

①人の所在又は行動に関する情報の収集

人の所在に関する情報の収集を所在調査、人の行動に関する情報の収集を素行調査といいます。所在調査で代表的なのが家出した人を探す人探しや家出人探しです。一方、素行調査は浮気調査、婚前調査をはじめ、いじめ、ストーカーなどの違法行為に関する調査を行います。探偵への依頼が多いのは所在調査よりも素行調査です。

②聞き込み、尾行、張込み

聞き込みは対象者の知人や同僚に話を聴くこと、尾行は気づかれないよう対象者の後をつけ、その行動を観察したり、証拠を集めること、張込みは尾行の際に、対象者に気づかれないよう行動を監視することです。

探偵と聞くと小説やドラマなどで描かれるように、難解な事件を次々と解決していくという華やかな姿をイメージされる方も多いと思います。しかし、実際は、地味で根気が必要な作業を地道に繰り返しているのが探偵の仕事です。

探偵と弁護士との違い

浮気調査では探偵と弁護士のどちらに依頼すべきか迷う方もおられると思います。この点、探偵は素行調査の一環として、人の行動に関する証拠(不倫の証拠など)を集めることを専門とします。一方、調査で集めた証拠を武器に相手と交渉したり、裁判を進めていくのが弁護士です。探偵が依頼者に代わって相手と交渉したり、裁判を進めていくことはできません。

探偵と警察との違い

探偵と警察との大きな違いは、探偵は私的機関であるのに対して警察は公的機関、探偵は個人間の私的トラブルに関する調査を行うのに対して警察は犯罪の捜査を行う機関、探偵は強制力を行使できないのに対して警察は行使できる、という点です。

探偵と行政書士の違い

前述のとおり、探偵は浮気の証拠を集めることを専門としますが、行政書士は法的書面を作ることを専門とします。ただ、行政書士資格をもつ探偵、あるいは行政書士事務所と提携している探偵事務所も多いです。

探偵と興信所の違い

ネットなどで「探偵」と検索すると「興信所」が検索結果に表示されることがあり、探偵と興信所とは違うのか、どの点が違うのか気になる方も多いと思います。

この点、以前は、探偵は主に所在調査、素行調査などの個人向けの調査を専門とし、興信所は信用調査、人事調査などの企業向けの調査を専門とするいう違いがありましあが、今では以前ほどの違いはなくなってきています。

以前は、浮気調査を取り扱う興信所はありませんでしたが、最近は取り扱うところも多くなってきています。探偵に浮気調査を依頼するにあたり探偵か興信所かはさほど重要ではなく、むしろ依頼する探偵の調査力をしっかり見極めることの方が重要といえます。

探偵の7割が個人事業主

探偵と一言でいっても事務所に所属する探偵、個人で屋号をかかげて依頼を引き受けている個人事業主など様々です。警察庁が公表している「令和2年中における探偵業の概況」によると、警察に届出されている全探偵「6,379」のうち個人事業主は「4,648」、つまり、探偵全体の約7割が個人事業主とのことです。

後述するように、探偵業を営むには警察に届出さえ出せば可能です。そのため、個人事業主の中には経験や実績がまったくない、いわゆる「自称探偵」もいます。一方で、経験や実績がないと依頼を受けることが難しいことから、事務所などである程度経験や実績を積んだ方が個人として独立するパターンも多いです。

探偵になるには試験や訓練、資格・免許も不要

前述のとおり、探偵業を営む(探偵になる)には、法令に規定された届出書や添付書類を営業所を管轄する都道府県公安委員会(警察の上部機関)に提出するだけです。警察官や弁護士のように試験や研修を受けることは必要とされていません。つまり、探偵になる適性があるかどうかに関係なく、届出さえ行えば探偵になれるというわけです。

なお、中には、MR探偵社のように、自社で探偵学校を運営し、原則としてその学校の卒業生しか調査員として採用しないというスタンスをとっている探偵もあります。探偵に相談、依頼する際は、自社で探偵学校を運営しているかどうか、調査員は自社の正社員か下請けに出すこともあるのかなどもしっかりチェックしたいところです。

まとめ~悪質探偵に要注意

今回は探偵について解説してきました。

探偵の仕事内容は人の所在や行動に関する調査をし、その調査の手段として主に「聞き込み」、「尾行」、「張込み」を行うことです。弁護士のようにあなたの代わりになって相手と交渉することや、警察のように逮捕や捜索・差押えなどの強制力を行使することはできません。

相手との交渉や違法行為にまで手を出すような探偵は悪徳探偵の典型ですので、絶対に相談したり依頼してはいけません。ほとんどの探偵は親切で頼りになる方ばかりですが、ごく稀にいる悪徳探偵のおかげで一般の方の探偵に対するイメージが悪くなっている現状があります。そうした悪徳探偵にひっかからないよう皆さんもご注意ください。

 

今回の内容は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

小吹 淳

小吹 淳

こぶき行政書士事務所 行政書士(登録番号 佐賀県22410162)
国家公務員時代は刑事事件の捜査、裁判を経験。退職後は法律事務所に事務員として勤務し、犯罪被害者・加害者の双方のサポートを経験する。現在は、夫婦間契約書を中心に取り扱う行政書士として、離婚公正証書、離婚協議書、示談書、誓約書の作成やチェック等の業務をメインに取り扱う。過去の刑事事件の捜査、裁判の経験を活かして、不倫や探偵の情報発信にも力を入れている。