浮気相手に慰謝料請求する際の内容証明の書き方、送った後の対応を解説

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目次

内容証明とは、慰謝料の請求書面を送った浮気相手に「そんな書面は受け取っていない。」と反論させないための郵便制度です。

つまり、いつ、どんな書面が、あなたから浮気相手に対して送られたのかを郵便局が証明してくれるのが内容証明です。

今回は、内容証明の書き方や送った後の対応などについて詳しく解説します。

この記事を読んでわかること

  • 内容証明を送る目的がわかる
  • 内容証明を書く前に準備するものがわかる
  • 内容証明の書き方がわかる
  • 内容証明(請求書面)に書くべき内容がわかる
  • 内容証明を送った後の対応がわかる
  • 内容証明の作成を弁護士に依頼するメリットがわかる

浮気相手に慰謝料の内容証明を送る3つの目的

浮気相手に慰謝料の内容証明を送る目的は次の3つです。

☑ 慰謝料請求の内容を浮気相手に確実に伝える

☑ 時効の完成を猶予する

☑ 浮気相手に本気度を示し、心理的なプレッシャーを与える

以下、詳しく解説します。

浮気相手に慰謝料請求の内容を確実に伝える

以下の条件がそろうと、浮気相手に対しても慰謝料請求できます。

☑ 浮気相手が、配偶者が既婚者であることを知っていた(故意)

☑ 浮気相手が配偶者と肉体関係をもった(不貞関係にあった)

☑ 配偶者に浮気された当時、婚姻関係は破綻していなかった

☑ 慰謝料請求の時効が完成していない

慰謝料請求は口頭で行うことも可能です。

ただ、口頭だと、浮気相手にうまく内容を伝えることができません

そのため、書面で請求するのですが、内容証明を使わないと浮気相手がいつまで経っても書面を受け取らない可能性があります。

これでは書面を送る意味がありませんよね。

そこで、浮気相手に慰謝料の額など、慰謝料請求の内容を確実に伝えるために内容証明を活用するのです。

時効の完成を猶予できる

時効の完成の猶予とは時効の完成が先延ばしにされることです。

慰謝料請求の時効期間はあなたが浮気(正確には配偶者の不貞行為)と浮気相手を知った日から3年です。

期間が経過して時効が完成する(※1)と慰謝料請求できません。

しかし、この3年が経過する前に浮気相手に内容証明を送れば、内容証明が配達された日(※2)の翌日から起算して6カ月間は時効が完成しません

 

※1 正確には、浮気相手が「時効が完成したため慰謝料を支払わない」という意思表示(時効の援用)を行う必要があります。

※2 内容証明は配達証明付きで送ります。内容証明が配達された日は、郵送で受け取る配達証明書で確認することができます。

 

関連記事:浮気の慰謝料請求で注意したい時効の期間、起算点、期間をリセットする方法を解説

浮気相手に本気度を伝え、心理的なプレッシャーをかけることができる

口頭で「慰謝料請求する。」と言っても、あなたがどこまで本気なのか浮気相手になかなか伝わりにくいものです。

これに対して内容証明では、法的な責任を負ってもらうことを浮気相手にはっきりと伝えることができます

また、内容証明の見た目や内容から、相手に心理的なプレッシャーを与えることができます

内容証明は書かれた内容を浮気相に強制する力はないものの、浮気相手が自主的に配偶者との関係を断つ、あるいは慰謝料を支払う、という効果を期待できます

内容証明を書くにあたって準備するもの

内容証明を書くにあたって準備するものは以下のとおりです。

 

☑ お金(1279円)

☑ 印鑑(※シャチハタ不可)

☑ 用紙(※材質・種類は問いません。サイズはA4が一般的。)

☑ パソコンあるいは消えないボールペン(手書きの場合)

☑ 封筒

 

【お金の内訳】 

☑ 基本料金:84円

(定型郵便で、かつ、重量が25グラム以内の場合)

☑ 一般書留の加算料金:435円

☑ 内容証明の加算料金:440円

☑ 配達証明料金:320円

 

合計:1279円

㊟内容証明を送る際は、浮気相手に内容証明が配達されたこと証明する「配達証明」付きの内容証明で送ります。

内容証明の書き方

内容証明を書くにあたっての注意点は2つです。

まず、すべての郵便局で内容証明の手続きを行えるわけではない、という点です。

手続きを行う前に、最寄りの郵便局が内容証明の手続きに対応可能な郵便局かどうか確認しておきましょう。

 

次に、内容証明には一定のルールが設けられているという点です。

詳細は郵便局のホームページでご確認いただければと思いますが、特に気を付けるべきルールは以下のとおりです。

 

☑ 字数・行数の制限がある。

 

区別 文字数・行数
縦書きの場合 ・1行20字以内、1枚26行以内
 

横書きの場合

・1行20字以内、1枚26行以内

・1行13字以内、1枚40行以内

・1行26字以内、1枚20行以内

 

☑ 原本1部、謄本2部を用意する。

 

謄本とは原本をコピーしたもの。

原本は浮気相手用、謄本1部は差出人(あなた)用、もう1部は郵便局用です。

 

☑ 謄本が2枚以上にわたる場合は、綴り目に契印が必要。

 

内容証明に書くべき内容~サンプル付き

それでは、ここからは、浮気相手に慰謝料を請求する際の内容証明に書くべき内容について解説します。

まず、書くべき項目は以下のとおりです。

 

① 日付

② 書面の標題

③ 浮気相手の住所、氏名

④ あなたと配偶者との関係

⑤ あなたが不貞行為を知った経緯

⑥ 不貞行為の内容(不貞行為の開始時期、期間、回数、場所)

⑦ 不貞行為によって精神的苦痛を受けたこと

⑧ 不貞行為が民法709条の不法行為に当たること

⑨ 慰謝料の額、支払い方法・支払い期限

⑩ 振込先

⑪ 慰謝料を支払わない場合の法的措置

⑫ あなたの住所、氏名、押印

 

まず、はじめに内容証明のサンプルをお示しした上で、各項目について解説します。

内容証明のサンプル

 

令和●年●月●日(①)

 

通知書(②)

 

(③)〇〇(都道府県)〇〇市(区)〇〇(町)〇〇丁目〇〇番地

〇〇マンション〇〇号室

■■■■ 殿

 

 

私(以下、通知人といいます。)は、✕✕✕✕の妻(又は夫)である●●●●です(④)。

通知人は、夫(又は妻)である✕✕✕✕の不貞行為を疑い、(興信所に依頼して)調査したところ、貴殿が_(平成・令和)年_月ころから、✕✕✕✕と不貞行為を開始し、_年(月)にわたって週に_回、______(など)において不貞行為を続けていることが判明しました(⑤・⑥)。

貴殿の行為によって、通知人と✕✕✕✕との婚姻関係は破綻し、通知人はそれによって多大な精神的苦痛を被りました。

貴殿の行為は、民法709条の不法行為に該当します(⑦・⑧)。

よって、通知人は、貴殿に対し、不貞行為に対する慰謝料として、金_____円の支払いを請求いたします。本通知到着後1週間以内に下記口座にお振込みください(⑨)。

 

振込先(⑩)

〇〇銀行〇〇支店

普通口座

口座番号 〇〇〇〇〇〇

名義人   〇〇〇〇

 

なお、上記期間内に全額の支払いがない場合は、直ちに法的手続きを講じますので、あらかじめご了承ください(⑪)。

 

(⑫)〇〇(都道府県)〇〇市(区)〇〇(町)〇〇丁目〇〇番地

〇〇マンション〇〇号室

●●●● ㊞

 

以上

①日付

内容証明を完成させた日を記載しましょう。

②文書の標題

文書の標題は「通知書」とすることが多いです。

③浮気相手の住所、氏名

浮気相手に内容証明を送達するには、浮気相手の住所、氏名を把握しておかなければなりません

住所(マンション、アパートの場合は部屋番号まで)、氏名は正確に記載しましょう。

④あなたと配偶者との関係

あなたが浮気した配偶者の妻(又は夫)であることを記載します。

⑤あなたが不貞行為を知った経緯

あなたがどのような経緯から不貞行為を知ったのかを記載します。

⑥不貞行為の内容(不貞行為の開始時期、期間、回数、場所)

上記と併せてあなたが把握できた不貞行為の内容も記載します。

不貞行為の内容を把握するには、不貞行為を裏付ける証拠を集めることが必要です。

また、浮気相手から「配偶者が既婚者であるとは知らなかった。」、「婚姻関係はすでに破綻していると思っていた。」などと反論されるケースも多いです。

そのため、上記のような反論を潰すための証拠を集めておくことも極めて重要です。

関連記事:浮気の慰謝料請求で使える証拠13選!離婚や慰謝料請求で失敗しないための集め方

関連記事:浮気調査を探偵に依頼した際の費用はいくら?相場や安く抑えるための方法など

⑦不貞行為によって精神的苦痛を受けたこと、⑧不貞行為が民法709条の不法行為に当たること

不貞行為によって精神的苦痛を受けたこと、その不貞行為が民法709条の不法行為にあたることを記載します。

【参照条文】

(不法行為による損害賠償)

民法七百九条

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護された利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(財産以外の損害の賠償)

第七百十条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

⑨慰謝料の額、支払い方法・支払い期限

浮気相手に対する慰謝料の相場は以下のとおりです。

 

  • 離婚しない場合

→ 50万円~100万円

  • 離婚する場合

→ 100万円~500万円

 

実際の金額は配偶者との婚姻期間などの考慮要素の内容によって、上記よりも低くなることもあれば高くなることもあります

ただ、1億円などあまりにも相場とかけ離れた金額を記載すると、却ってトラブルの原因にもなりかねません。

そのため、相場よりも少し高めの金額を記載するのが通常です。金額に悩む場合は弁護士に相談しましょう

また、慰謝料の支払いは原則一括とし、支払い期限を定めましょう

 

関連記事:浮気の慰謝料の相場は?増額・減額要素、請求するための4つの条件

⑩振込先

慰謝料の支払いは直接手渡しと口座振込みの2種類ですが、口座振込みとするのが通常です。口座振込みとする場合は振込先を明記します。

⑪慰謝料を支払わない場合の措置

浮気相手が期限までに一括で慰謝料を支払わない場合の措置(訴訟の提起など)を記載します。

この事項を加えることで、浮気相手に心理的なプレッシャーをかけることができます

⑫あなたの住所、氏名、押印

最後にあなたの住所、氏名を記載し、氏名の横に印鑑(シャチハタ不可)を押印します。受取人の場合と同様に正確に記載しましょう。

 

【ケース別】内容証明を送った後の対応

浮気相手から慰謝料を払ってもらうには、内容証明を送るだけでは不十分です。

以下では、ケース別に、内容証明を送った後の対応について解説します。

浮気相手が不貞行為を認め、すべての要求を受け入れた場合

浮気相手が後で慰謝料の支払いを拒むことも想定して示談書を作成します。

示談書自体に何らかの強制力が備わっているわけではありません。

しかし、作成しておけばお互いが何を合意したのか、に見える形で残すことができます

また、話がこじれ、調停や裁判を利用することになった場合、浮気相手が不貞や慰謝料の支払いなどを認めたことの証拠としても活用することができます。

決して口約束だけで終わらせないことが大切です

示談書に盛り込むべき内容は以下のとおりです。

示談書の詳しい作成方法などに関しては以下の記事で解説していますので、よろしければ参考にしてみてくださいね。

関連記事:浮気相手に書かせる示談書とは?誓約書との違いや書き方、手順を解説

内容証明は受け取ったが請求を無視する場合

書面に記載したとおり、法的措置を取ります

具体的には浮気相手の住所地を管轄する簡易裁判所に対して民事調停を申し立てます。

調停は浮気相手との話し合いで解決を目指す場ですが、間に裁判所という公的機関を挟むことで、冷静に話し合いを進めることができます。

もっとも、そもそも浮気相手が調停に出席しない、出席しても話がまとまらない場合は調停不成立となります。

調停が不成立となった場合は、民事訴訟を提起することを検討しなければなりません。

浮気相手が故意や不貞を否認した場合

まずは話し合いを試みます

話し合いでは、浮気相手に故意は不貞を裏付ける証拠を集めていることを伝え、必要によっては証拠(写しがよい)を提示するなどして事実を認めるよう説得を試みます。

浮気相手が頑なに否認するからといって感情的になってはいけません。

話し合いが決裂すれば、裁判を提起せざるを得なくなりますが、裁判となれば手間がかかりますし、解決までにも時間がかかります

そのため、可能な限り、話し合いで解決を図りたいところです。

話し合いで解決を図るには、自分の主張をしつつ、浮気相手の主張にも耳を傾ける姿勢を示すことが必要です。

慰謝料の減額・分割を主張してきた場合

この場合は、浮気相手が不貞行為自体は認めていることが前提となります。

そのため、示談書を作成する場合と同様に、話し合いでの解決を試みることが基本となります。

浮気相手が減額、分割を主張する理由を把握し、応じるか応じないか、応じるとしてどこまで応じるのか態度を決めます。

分割とする場合は、未払いになった場合に備えて強制執行認諾付き公正証書(※)を作成することも検討します。

対応に不安がある場合は弁護士に相談しましょう。

 

※強制執行認諾付き公正証書

もし将来、慰謝料を未払いにした場合は、浮気相手の財産(給料など)を差し押さえる手続きを取ることを約束させる公正証書のこと。裁判を経なくても、差し押さえ手続きが可能となります。

内容証明が返送されてきた場合

内容証明が返送されるのは次の場合です。

 

  • 不倫相手が内容証明の受取を拒否した(受け取り拒否)
  • 封筒に記載した不倫相手の住所に不倫相手が住んでいなかった(宛所に尋ね当たらず、転居先不明)

 

まず、受け取り拒否の場合は、「特定記録郵便」で請求書面を郵送します。

特定記録郵便は、郵便の配達員が浮気相手の郵便ポストに書面を投函し、かつ、郵便局が、書面を投函(配達)したことを証明してくれるサービスです。

ただ、配達証明と異なり、内容証明と併用することはできません

そのため、後でどの書面を送ったのか証明するためにも、送った書面のコピーを取っておきましょう。

次に、宛所に尋ね当たらず、転居先不明の場合は、浮気相手の現在の住所を調べなおして改めて内容証明する、という方法が基本的な対応となります。

なお、個人で浮気相手の住所を調べることには限界があるため、お困りの場合は弁護士、行政書士に相談してみましょう。

弁護士や行政書士に依頼すれば、浮気相手の住所を特定できる場合があります

 

内容証明の作成で困ったときに弁護士に依頼するメリット

請求書面(通知書)の作成や内容証明の手続きはご自身で行うことも可能です。

しかし、弁護士に依頼した場合は以下のメリットがあります。

☑ 負担や不安から解放される

☑ 浮気相手を交渉のテーブルにつかせることができる

なお、法律事務所によっては、内容証明だけの依頼を受け付けていない事務所もあります

相談される前に内容証明だけの依頼は可能かどうか確認しておきましょう。

負担や不安から解放される

ほとんどの方が「慰謝料の請求書面を書くことは初めて」という場合が多いでしょう。

そのため書き方がわからず、まずはインターネットや本で調べながら作成するという方も多いと思います。

ただ、調べる→作成する→調べる→作成する、という過程は思いのほか時間がかかりますし、手間もかかります

日常生活と並行しながら作成することは大きな負担です。

さらに、やっとの思いで作成した書面が正しい内容かどうか不安も残ることでしょう。

弁護士に依頼すれば、こうした負担や不安から解放されます。

浮気相手を交渉のテーブルにつかせることができる

前述のとおり、浮気相手が内容証明を受け取っても、請求を無視することがあります。

しかし、名義人が弁護士の内容証明を送れば、そうはいかないでしょう。

なぜなら、請求を無視すると法的措置を取られることが現実味を帯びてくるからです。

調停や裁判などの面倒なことは避けたい、と思っている浮気相手も多いはず。

弁護士の力を背景に、「法的措置を取りますよ」と主張することで、浮気相手を交渉のテーブルにつかせ、話し合いでの解決を図ることができます。

話し合いで解決できれば、時間や費用の節約にもなりますね

 

まとめ

内容証明は、あなたから浮気相手に対して慰謝料請求の書面を送ったことを、郵便局が証明してくれる制度のこと。

この制度を使うことで、浮気相手からの「そんな書面受け取っていない」という反論を潰すことができますね。

ただ、送っただけで慰謝料を支払ってもらえるわけではありません

送った後は、浮気相手の反応しだいであなたの取るべき対応もかわります。

お困りの場合は、はやめに弁護士に相談しましょう。

 

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